日本大学芸術学部映画学科

映像表現・理論コースの「映画ビジネスⅢ」のインターンシップのレポートの4回目です。
今回は、映画配給会社「東風」でインターンシップを行った鈴木歩くんのレポートです。

「今回、私は合同会社東風でインターンシップを行いました。東風は主にドキュメンタリー映画の配給・宣伝を行っている映画会社です。2009年の『遭難フリーター』を皮切りに、想田和弘監督や東海テレビ放送などの作品を配給しており、近年では『リヴァイアサン』や『戦場ぬ止み』などの話題作を手掛けています。また、2013年度キネマ旬報ベスト・テンでは日本映画部門で『ペコロスの母に会いに行く』、文化映画部門では『標的の村』が第一位に選ばれるなど、素晴らしい実績を残しています。私がインターン先に東風を希望したのも、そういった素晴らしい作品を次々に配給している東風という会社に興味を持ったからでした。
4月に東風でインターンシップを行うことが決まり、5月下旬から本格的にインターンを開始しましたが、その前に一度、試写会に誘っていただき、そのときに初めて東風の方々とお会いしました。4月に東風に行くことが決まったときは、インターンに対する不安がありましたが、社員の方が気軽に話しかけてくださり、すぐに打ち解けることができました。そうしたうちに、初めにあった不安が次第にやる気に変わってくのを実感しました
インターンが始まってからは、さまざまな仕事を体験させていただきました。東風で配給している作品は劇場上映以外にも、日本各地で行われる自主上映会で流されることが多く、私はその自主上映会場や各地の映画館に送るDVDやポスター、パンフレットなどの梱包・発送の手伝いをさせていただきました。その他にも、各種パブの整理や、試写会への同行、上映素材のチェックなど、多くの仕事に関わらせていただきました。その時期は東風では、ちょうど『戦場ぬ止み』、『コングレス未来学会議』、『ハント・ザ・ワールド』と3つの上映を同時に抱えており、非常に忙しい時期でしたが、社員の方が親切に仕事を教えてくださったこともあって、濃密な時間を過ごすことができました。
7月に入ってからは、11月に公開予定の『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』の上映に向け、試写の準備やパブの打ち合わせなどに関わらせていただきました。実際に、ひとつの作品が劇場で上映されるまでの流れを見ることができたのは、大きな経験となりました。
また、試写会や会社での打ち合わせの場で、さまざまな映画関係者の方と会って話すことができたことも私にとって大きな出来事でした。東風は他のインターン先の会社に比べると小規模な会社ですが、そのぶん人と人との距離が近く、刺激的な毎日を過ごすことが出来たと思います。
思えば、あっという間の20日間でした。短い期間でしたが、配給・宣伝の仕事を体験できたことは確実に自分の身になりました。最終日には少し寂しい気持ちもありましたが、将来また違ったかたちで仕事ができるよう、努力していきたいと改めて思いました。
終わりになりましたが、東風のみなさま、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。」

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2015/09/07

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