日本大学芸術学部映画学科

「映画ビジネスⅢ」のインターンシップ報告、第3弾です。
今回は、(株)スポッテッドプロダクションズでインターンシップを行った、長谷川さんの報告です。

『インターンシップ報告』

長谷川 希

 私はSPOTTED PRODUCTIONSで4月から7月までインターンシップに参加させていただきました。スポッテッドプロダクションズは映画の配給・宣伝や企画を行っている会社です。映画ビジネスⅢ・Ⅳを受ける生徒はインターンに行くことが決まりだったため、その時期に見て面白いと思った山内ケンジ監督の『At the terrace テラスにて』から配給会社を調べたところ、スポッテッドプロダクションズにたどり着きました。スポッテッドプロダクションズについて調べていくにつれ、私の好きな映画に多く関わっているということや、私自身も何度か見に行った『MOOSIC LAB』という映画祭の企画を行っているとのことで面白そうな会社だと興味を持ち、今回インターンを希望させていただきました。
 事務所に初めて行った時は、以前見た作品のパネルや現在上映されている映画のポスター、様々な漫画や本、CDが所狭しに置いてあり心が躍りました。スポッテッドプロダクションズは主に代表の直井さんとアルバイトの長谷川さんの2人で仕事をされています。そんな少人数の中多くの作品に関わっており、立ち代わり入れ替わりでいろいろな作品のプロデューサーさんや映画監督の方が事務所にいらっしゃることに驚きました。私がインターンをしている期間では『At the terrace テラスにて』『スレイブメン』『14の夜』『はらはらなのか。』が上映されており、作品の物販管理や発送作業のお手伝いをさせていただきました。スポッテッドプロダクションズが配給を行っている映画は、様々な地域のミニシアターで上映されていることが多く、発送先には初めて聞く映画館の名前も多くありました。ポスターやパンフレットなどの宣材や物販を送る際は品物が傷つけないように梱包して送ります。最初の頃は5枚ポスターをまとめることだけでも一苦労でしたが、インターンの期間を経るにつれて徐々に梱包作業も素早くできるようになれた気がします。
 また『逆光の頃』という作品では上映開始前に行われた舞台挨拶と試写会のお手伝いをさせていただきました。舞台挨拶の前日には神経を集中させて舞台あいさつで使うパネル貼りをしました。出来上がったパネルを電車に乗って運ぶ際は色々な目で周囲の人にたくさん見られました。その際に一緒にパネルを運んでいた直井さんが「こういうのも宣伝になるからね」とおっしゃっていて、この人の映画への情熱はすごいな、と思ったことを覚えています。舞台挨拶前に、『逆光の頃』の監督である小林啓一監督と原作者のタナカカツキさんの対談に立ち会い、監督や舞台挨拶でお世話になる宣伝会社の方やプロデューサーさんにも挨拶をさせていただいた時は、普段の大学生活では経験の出来ない大人の世界を経験して、私がここにいてよいのか、と緊張が止まりませんでした。
 当日は俳優の方の誘導や機材を運ぶ作業をしました。舞台挨拶にいらっしゃっていたお客さんたちは皆さん満足した表情で帰られており、私は少しでもこのような作品に関わらせていただけて嬉しかったです。お手伝いは半日で皆さんがまだ仕事をしている中お先に帰らせていただいたのですが、それだけでもヘトヘトになってしまい自分の未熟さを感じたと同時に、映画に関わる仕事をすることの大変さを思い知りました。
 スポッテッドプロダクションズは私が想像していた以上に面白く、素敵な会社でした。これからも様々な作品が出てくることが楽しみです。私自身至らない点が多々ありましたが、直井さんや長谷川さんはいつも優しく丁寧に指導してくださって感謝しています。学校で勉強しているだけでは学べないことを実際に経験したり見たり聞いたりできて、とても楽しく充実した4ヶ月間でした。自分の好きな作品に携わっている会社でインターンができたことは幸せなことだと思います。ここでさせていただいた経験をこれからに活かして頑張ります。本当にありがとうございました。

インターンシップでの1コマです。

インターンシップでの1コマです。

2017/09/04

映像表現・理論コースINDEX

年月別アーカイブ

Page Top