日本大学芸術学部映画学科

前回、映像表現・理論コースの「映画ビジネスⅢ」のインターンシップについて、その参加した学生からのレポートをアップしました。今回は、その2回目です。
映画配給会社「マーメイドフィルム」でインターンシップを行った尾形友利亜さんのレポートです。

「去年の五月、吉祥寺にある映画館「バウスシアター」が閉館した年に、わたしはボランティアとして最後の一ヶ月を飾る映画祭「ラストバウス」に携わりました。今回インターン先として映画配給会社「マーメイドフィルム」を希望した理由はここにあります。主にヨーロッパを中心としたアート映画を買い付け・配給しているマーメイドフィルムは、この映画祭でカンヌのパルムドールを受賞した傑作『アンダーグラウンド』(1996)を上映しており、また、映画祭自体の宣伝を担当していたのは映画宣伝会社「VALERIA」でした。それまで全く映画宣伝や配給の会社というものをあまり意識したことがなく、好んで観ていた作品の多くがマーメイドフィルム配給だったり、VALERIAが宣伝をしていたということを知り、大変驚いたことを覚えています。大きな映画会社以外にも、数存在する小さな映画会社が支えている映画があるのだということを肌で認識し、同時に映画ビジネスに興味を持った瞬間です。実際にボランティアとして過ごす日々の中でも、宣伝の方々の熱意や仕事に対する姿勢に様々な刺激を受け、強く憧れの気持ちを持つようになりました。何より優しくフレンドリーな人柄に居心地が良く、今回インターン先が希望できると聞いた時には、再び皆さんの下で経験を積ませていただきたいと思い希望致しました。

マーメイドフィルムとVALERIAは協業しているため、わたしはVALERIAで宣伝業務をさせていただきました。受け持った作業内容は主にパブリック整理、チラシ撒き、HP等への情報リリースです。どれも基本的には単純な作業ですが、それでも上手くできない自分に不甲斐なさを感じることも度々ありました。特に難しいと感じたのはチラシ撒きです。街にチラシ撒きに行った時、どのお店も快く置いてくれるとは限りません。はじめはお店に入るのも緊張し気持ちも消極的でしたが「宣伝は人と人との関わりだ」ということを教えてもらって以来、どんどん積極的に挑戦できるようになりました。一人でも多くの人に映画を知ってもらうため、断られたときにも「では、従業員様だけでも」とチラシを渡して帰ることも心がけました。
こう振り返ってみると、わたしの場合は他会社にインターンに行った人よりも圧倒的に外回りが多かったと思います。やはりアート系の小さな映画はシネコンで流れるような映画よりも、宣伝の幅に限りが出て来てしまいます。そのため、より多くの人に届けるためには、自ら動き直接人々に会い映画を宣伝していくことが必要不可欠です。したがって、確かに地道な作業ではありますが、目に見えない裏方のこの作業が、宣伝のなかでも最も大切なことかもしれないと感じました。
期間中宣伝をしていたドキュメンタリー映画『ルンタ』では、池谷薫監督と何度か一緒に行動させていただき、イベント準備、他大学での講義付き自主上映会など貴重な体験をさせていただきました。なかでも、渋谷イメージフォーラムでの公開日初日、満員御礼の光景を見たときの感動は忘れられません。微力ながら宣伝を手伝わせていただいた映画が、多くの人々に届いていたことが嬉しかったです。
週2回でしたが、多くの貴重な体験をさせていただきました。何よりよかったと思えたのは、会社内の皆さんが優しくフレンドリーに接してくれて、温かい雰囲気の中で緊張せずに過ごせたことです。インターンシップは終わりましたが、現在も違う形で引き続き関わらせてもらっています。学んだことを活かし、頂いた機会を無駄にせずこれからも頑張って行こうと思います。最後になりましたが、お世話になりましたマーメイドフィルム、VALERIAの皆さん、本当にありがとうございました。」

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2015/08/21

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