日本大学芸術学部映画学科

2022年度インターンシップレポート第3弾です。今回、インターンシップで学生を受け入れていただいた企業は、株式会社クロックワークスです。理論・批評専攻のキム・ヒョンビを受け入れていただきました。

インターンシップ報告書

キム・ヒョンビ

7月から9月まで、株式会社クロックワークスでインターンシップをさせていただきました。クロックワークス社は、日本映画から欧米映画はもちろん、アジア諸国の映画の配給にも力を入れている会社です。今年の5月に公開された『死刑にいたる病』を通しては製作会社としても活躍し、幅広い活動を見せています。映画業界の製作・配給の企画力と販売力の決め手となる現場である本社で、仕事の仕方と共にその向き合い方を学びたいと考え、インターンシップへの参加を希望し、2か月間、貴重な経験をさせていただきました。

主な仕事内容は、本社が配給する韓国映画のプレス資料や一般観客または映画雑誌の評価など現地での反応を拾い、翻訳することでした。今年は国際映画祭で買い付けた韓国映画が多くあり、何本もの映画の翻訳作業を担われました。注力した映画は10月28日公開の『警官の血』で、韓国でも注目すべき作品として評価された『非常宣言』(2023年1月公開予定)『ハント(原題)』のレビューや記事の翻訳もしました。翻訳は自分としても初めてで不備も多かったですが、宣伝部の方々に褒めていただき、大変役に立ったとも言われて、自信をもって仕事ができたと思います。

韓国人ですので韓国語の翻訳作業を担当させていただきましたが、言語能力を活かせただけでなく、映画の宣伝をために配給会社でどういう資料を必要とするのか、またどういう風に宣伝のポイントをつかまっていくのかを見ることもできました。宣伝部から翻訳を依頼された資料もありましたが、資料の収集を時々頼まれ、翻訳する時間とほぼ同じく、ネット記事やSNSなどで情報を拾ってまとめることにも時間がわりとかかることに気づきました。それに、韓国語から日本語への翻訳だったため、ふさわしい意味を持つ語彙や自然な使い方を探すことを通して、韓国語ほど日本語の語彙力をむしろ高める機会になったとも思います。実際、自分が翻訳した『警官の血』のインタビュー記事やプレスリリースがSNSでの宣伝に使われたり、本作の公式パンフレットにも載せていただいたりして本当に嬉しかったです。発行予定のパンフレット原稿も自分の目で確認してみて、映画のパンフレットがどういう風に製作されるのかも知ることができました。

『警官の血』以外にも同時に配給を進行している映画が多くあったため、それにかかわる仕事もいろいろ手伝わせてもらいました。公開を目前にしている映画のチラシやポスターの発送から、プレスリリースの際に配る宣伝資料の準備、映画DVDの特典ポストカードセット作りやグッズの検収など、製作・配給会社の仕事がこれほど多いとは知りませんでした。自分で発送をしたことも少なく、伝票を書くことにも慣れていなかったですが、アシスタントの方々に教えてもらって大変助かりました。グッズは検収作業だけでなく、Tシャツの試着モデルとして画像も撮らせてもらいました。人生にこうしたことはもう二度とないと思っています。公式Twitterにもちゃんとアップロードされています。

宣伝に参加してはいませんが、9月23日に公開された『LAMB/ラム』の関係者としてトークイベントに参加させてもらったのが記憶に残っています。ステージの隣にある席に座っていたので登壇したゲストやスクリーンはよく見られなかったですが、A24という会社が製作してきた映画についても、また公開を目前にした映画についても聞けたので、インターンよりも普通の映画好きとして楽しめるイベントでした。新型コロナウイルスの影響で、対面で行われるイベントが著しく減っている映画業界ですが、こうしてでも映画社の人としてどこかに行けたことに十分満足しました。特別試写会もありましたが、コロナにかかってしまって行けなくなり、本当に残念だと思っています。

初めての出社、それに自国ではないところで働くという負担が多かったですが、社員のみなさんが何でも丁寧に教えてくださって無事にインターンを終えることができました。昼ごはんにも誘ってもらって目黒のいろんな食堂にも行けましたし、翻訳を含めて多様な仕事にも触れることができて、クロックワークスでインターンシップができてよかったと思います。あっという間の2ヶ月間、映画業界の一員として活動できて幸せでした。

インターンシップ中の様子

2022/10/18

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