日本大学芸術学部映画学科

映画ビジネスⅢ」のインターンシップ報告、第4弾です。
今回は、映像企画制作・配給のマーメイドフィルムでインターンシップを行った、三村さんの報告です。

インターンシップ報告

三村汐音

私は宣伝会社マーメイドフィルムでインターンシップを行いました。私が働かせていただいた期間は、映画『PARKS』が公開直後だったのと、フィルムセンターでのEUフィルムデーズが控えていたので主にその2つの仕事に関わらせていただきました。『PARKS』はまず4月22日にテアトル新宿で行われた初日舞台挨拶のプレス受付などの手伝いをしました。新聞社やテレビ局の方がたくさんお見えになったこともあり、現場は騒然としていました。一人で受付を任された時はミスをしないか不安でしたが、それまで横で見ていたのを真似て何とか出来たように思います。インターン初日で社会の洗礼を受け、気が引き締まりました。その後は吉祥寺でのイベントでのフリーペーパー配布やチラシ撒きをしました。イベント後にタイアップをしているパンケーキの店に同行させていただいたのですが、待機列で長時間待っている方々に「どうせだからチラシを渡そうか。待機中だから見てくれるはず」とすかさず配っていて、しかも本当に待機している方々が見てくださっていて、チャンスに常に目を光らせることの大事さを学びました。
EUフィルムデーズは主にチラシ撒きと上映前後トークレポ―トをしました。まずはチラシの配送作業をしました。EUフィルムデーズと近い時期の特集上映「ロメールと女たち」のチラシを同封して、マスコミや映画関係者、著名人など、何百人分のセットを作りました。その後はフィルムセンターでの上映だったので東京と京都周辺のキャンパスメンバーズ加盟校に、また、EU加盟国の映画を一挙に集めるので東京周辺の語学学校に、片っ端から電話をかけてチラシを置いていただけないか交渉しました。特に語学学校の方は断られることの方が多かったですが、置いていただける所はたくさん受け取って下さったりしたので、地道な努力が大事なのだと思いました。また、出来るだけ近場は出向いて手渡しすることが大事だと教わりました。配送後はひたすらチラシの配布目標枚数を達成するために、新宿や渋谷、池袋を中心にミニシアター系の映画館や書店、レコードショップなどにチラシ撒きをしに行きました。神保町でチラシ撒きをした際に、非常に好意的に受け取って下さったり興味を持って下さる方がたくさんいました。それまでのチラシ撒きはどちらかと言うと事務的なやり取りでしたが、映画が好きな方と面と向かって接して、楽しみにして下さっていることが実感できました。今まで配送した方ももしかしたらこういう顔をしていた方がいらっしゃったかもしれないと思うと、大変な作業にも意義があると感じました。会期中は作品上映とともに行われるトークショーの300字程度のレポートを作成しました。実際には載せていませんが、SNSに掲載するための文章だったのですが、作品内容の要約が上手くできず、手直しを受けました。作品の要点を抑えることは宣伝の仕事に直に影響すると思い、2回目以降は自分なりにどこがセールスポイントなのか考えながら作品を見るように意識を変えることが出来たように思います。フィルムセンターで並んでいる時に、普段の客層よりも若い男女が私の前に並んでいて「先生が紹介してて無料だったから」と言っているのが聞こえて、私の発送したチラシを見てきてくれたのかもしれないと思い、報われた思いがしました。他にも映像に乱れがないかチェックしたり、試写会の案内をファックスで送ったり、取材の現場に立ち会わさせていただいたりしました。
事務作業は分かっているつもりでも、いざやってみると分からないことも多く、エクセルの作り方や封筒の書き方、電話のかけ方など、自分の未熟さを身に染みて感じました。これらはどんな職に就いても必要になってくることだと思うので、改善点を把握するという意味でも良い経験になりました。

2017/10/18

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