日本大学芸術学部映画学科

先月末、映画学科、および大学院で長く教鞭をとられていた波多野哲朗先生が今年度で退任となるため、最終授業が行われました。
波多野先生は、映画学科では特別講義Ⅴ(主にアヴァンギャルドシネマの講義でした)や、映像コース(現映像表現・理論コース)のゼミを担当していました。

この日の講義は、まず、映像論の概略についてお話しされ、その後、波多野先生の作品、
・オートバイによるユーラシア大陸横断ツーリング(10か国、走行17,000km、世界初)の時のビデオ映像
・『サルサとチャンプルー Cuba/Okinawa』(制作・監督作品、2008年)
公式サイト http://www.cuba-okinawa.com
予告編   https://www.youtube.com/watch?v=WIRK049FzbQ
の一部上映を行い、先生から解説してもらいました。

また、波多野先生のゼミの卒業生も多く集まり、楽しい最終講義となりました。
(映像表現・理論コースの科目を担当している、奥野邦利教授、佐藤博昭講師、日向寺太郎講師、谷口正晃講師、川越良昭講師なども波多野ゼミの出身者です)

波多野哲朗先生

波多野哲朗先生

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教え子たちと。

教え子たちと。

〈波多野哲朗先生〉

●現在:
東京造形大学名誉教授、映像評論家。映像作家。

●実績など:
編著に『映画監督になるには』(ペりかん社、1992年)、『映像の教科書』(東京造形大学、2001年)、共編著に『現代日本映画論大系 全6巻』(共編著書、冬樹社、1970~72年)、『新映画事典』(共編著書、美術出版社、1980年)、『映画理論集成』(共編書、フィルムアート社、1982年)
論文に「凝視を誘う風景」(青林堂編集部編『つげ義春の世界』[青林堂、1970年]所収)[論文]、「ある俳優の生と死」(『映像学』[通巻37号、1988年]所収)[論文]、「木下恵介論」(キネマ旬報『黒澤明と木下恵介』[第1262号別冊、1998年]所収[論文]、「混合と溶解」(『芸術学部紀要』[第42号、2005年]所収)[論文]、「日本のアニメーションの状況とその背景」(キム・ジョンス編『Asia Cinema Today』[韓国ハヌル・アカデミー、2012年]所収)[論文]、「デジタル技術時代の映画作品」(塚田幸光編『映画とテクノロジー』[ミネルヴァ書房、2015年] 所収)[論文]
訳書に『アンダーグラウンド映画』(訳書、三一書房、1969年)、『パゾリーニとの対話』(訳書、晶文社、1972年)、『西部劇 夢の伝説』(訳書、フィルムアート社、1977年)など。
近年は、現代芸術と映像芸術との関係をテーマに研究を続けている。
日本映像学会会員・元会長、日本映画学会名誉顧問、日本アニメーション学会名誉会員。

●映像作品:
『火と水の間で』(1995年、自主制作作品)、『サルサとチャンプルー Cuba/Okinawa』(制作・監督作品、全国およびメキシコ、キューバで上映、2008年)など。

●受賞:
*1980年、ヒマラヤ・カラコルムのチョゴリサ(7,600m)登山における人命救助で、アメリカ山岳協会よりデヴィッド・ソウル賞受賞。

●越境あるいは辺境への旅:
*オートバイによるユーラシア大陸横断ツーリング(10か国、走行17,000km、世界初):日本(富山県伏木港)→ ロシア(ウラジオストク)→ 中国(ハルビン、大興安嶺山脈、ハイラル)→ ロシア(イルクーツク、ノヴォシビルスク、ウラル山脈、モスクワ → ベラルーシ(ミンスク)→ ポーランド(ワルシャワ)→ チェコ(プラハ)→ ドイツ(ニュルンベルク)→ スイス(チューリッヒ)→ フランス(リヨン)→ スペイン(バルセロナ)→ ポルトガル(リスボン、ロカ岬)
*舟によるメコン川下り:
タイ(ゴールデントライアングル)→ ラオス(ルアンパバーン)→ カンボディア(プノンペン、ヴェトナム国境付近)
*徒歩によるコーカサス山脈横断:
ロシア(ナリチク)→ 北オセチア → ジョージア(=グルジア)
*レンタカーによる東欧諸国ドライヴ:
東西ドイツ(西ベルリン→東ベルリン)→ ポーランド → ルーマニア → ブルガリア → ハンガリー → チェコスロバキア → オーストリア

*その他:
ヴェトナム(中越国境付近)、パキスタン(カシミール、アフガニスタン国境付近)、台湾(先住民地区)など。

 

2016/02/13

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